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CAR新規自動車寸評:ホンダ・フリード・ハイブリッド

2012.01.12

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コンパクトミニバンのハイブリッド。それも7人乗りとなると今のところこのクルマが唯一。ホンダの言う「ちょうどいい」は本当か。モータージャーナリスト中村孝仁がハイブリッド化されたホンダ・フリードに試乗した。

ホンダ・フリード・ハイブリッドとは

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従来型と比べてもエクステリアデザインに変更はない。ハイブリッド化してフロントグリルが変わっている

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リアもフロント同様。テールゲートが如何に低い位置まで開くかがよくわかる

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シンプルで整然としたインパネ。レイアウトが良く、とにかく視認性が高い

●どんなクルマ
 全長4,200mm強のコンパクトなボディに3列7人乗りの室内空間を詰め込んだホンダ・フリード。ヨーロッパではすでにオペル・ザフィラなどがこの市場を開拓していたが、車体は世代を交代ごとに巨大化した。フリードは先代とも言えるモビリオのサイズをほぼ踏襲している。それでも4,215x1,695x1,715mmは3列シート車としてはやはり極めてコンパクトだ。そのフリードに1.5リッターの直4エンジンとホンダ独自のハイブリッド機構IMAを組み合わせたのが今回のフリード・ハイブリッドである。性能的にはCVTと組み合わされたFWD仕様で88psのエンジンと14psのモーターで、合計102psとなる。
●どんな特徴
 IMAならではの特徴がある。それがハイブリッドの機構を3列目シートの床下にすべて押し込んだことで、室内空間を全く犠牲にすること無くハイブリッド化を実現している点だ。元々フィットのプラットフォームを使ったモデルだから、燃料タンクは2列目の床下にある。だから3列目の床下はIMAのメカニズムを詰め込むことが出来た。この空間マジックがある意味でフリード最大の特徴である。拘りは他にもあって、例えばシフトレバーなどをダッシュマウントとしてフロアを開放し、ウォークスルーを実現して後席への移動を可能としている点や、とことんリアのフロアを下げてラゲッジスペース側からのアクセスを良くしている点など、使い勝手を前面に押し出した開発思想が見て取れる。
●○と×
 センターマウントの燃料タンクというそもそも秀逸なアイデアで、使い勝手を極めて良好にしたプラットフォームが○。全長僅か4,200mmほどのコンパクトなボディながら、充分な室内空間を確保している点が○。予想外と言っては失礼だが良く走る性能に○。あまりに軽く路面からのインフォメーションが得にくいパワーステアリングが×。
●どんな人向け
 家族で遠出の機会が多く、燃費を気にするファミリー。ミニバンは欲しいがサイズは小さい方が良く、且つ経済性を重視するユーザー。コンパクトな3列シートのハイブリッド車を探している人(このクルマしかありません)

中村孝仁の寸評

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88psのエンジンと14psのモーターでは心もとないと思いきや、意外に良く走る

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跳ね上げ式の3列目シート。その床下にはIMAのメカニズムが収まる

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さすがに3列目シートは着座位置が低い。特にハイブリッド化して足を切り詰めたからなおさらだ

○乗ってみて。中村孝仁のお勧め度
 正直な話、ミニバンというクルマに縁が無かった。元々家族は3人だし子供が小さかった時はワゴンで十分だった。何よりその当時、ミニバンあるいはワンボックスと呼ばれたクルマのハンドリングや乗り心地に全く食指が動かなかったからである。しかし今、改めてのこの種のクルマに乗ると良く出来ているなぁ…と感心する。特にホンダの、燃料タンクを車体センターにマウントしたプラットフォームは秀逸だと思った。それにフィットはハンドリングも優れている。勿論車高が高くなり必然的に重心も高いフリードでは、フィット並みのハンドリングは期待できないが、それでもなかなか軽快で昔のワンボックスのように全くダメということはない。ただ、ホンダ車全体に共通している点として、あまりに軽過ぎるパワーステアリングには高評価を与えることが出来ない。確かに軽ければそれだけ楽に運転できるだろうが、モノには限度というものがあって、フリードの場合もその限度を超えて軽過ぎる。だから路面からのインフォメーションがかなり希薄で、せっかくいい脚を持ちながら、それを試す気にはなれない。まあ、試す必要もないジャンルのクルマではあるが…。ハイブリッドは燃費のみならず、走り始めとちょっとした加速では大いに役立っている。それにアイドリングストップが実にスムーズ。停車中もパワーステアリングが生きている。但しパーシャルからガツンと踏んだ時の加速感はさすがに100psちょっとしかないんだなぁ…と感じさせる。とはいえ、これでも充分。試乗は一人で行ったから人がいっぱい乗った時に果たしてどうなるかは未知数だが、「ちょうどいい」は見事に表現されていると思う。

 お勧め度 ★★(3段階評価/お勧め度高いが万能ではない。家族が大ければ選択肢に入るクルマ)

photo&text: 中村孝仁
special thanks:
ホンダ技研工業株式会社
http://www.honda.co.jp/auto/

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